やや地味ですが確実に出題される2つの給付。葬祭料の「二段構えの計算」と、介護給付の「支給されない場合」を押さえます。
先生、遺族給付のほかに葬祭に関する給付もあると聞きました。
葬祭料ね。
業務災害なら葬祭料、通勤災害なら葬祭給付。
「補償」の字が入らないのは通勤側、というルールはここでも同じよ。
これって、ご遺族に支給されるのかな?
そこが引っかけどころ。
支給されるのは「通常葬祭を行う者」。
必ずしも遺族とは限りません。
会社が社葬を行った場合には、会社に支給されることもあります。
マジで!? 会社がもらうこともあるんだ……。
額は二段構え。
31万5000円に給付基礎日額の30日分を加えた額。
ただしその額が給付基礎日額の60日分に満たない場合は、60日分が支給されます。
つまり最低保障として60日分がある、ということですね。
そう。
さて、もう一つが介護(補償)等給付。
傷病(補償)等年金または障害(補償)等年金の受給権者であって、その障害が第1級のすべて、または第2級のうち精神神経・胸腹部臓器の障害に該当する者が、現に介護を受けているときに、月を単位として支給されます。
年金の受給権者であることが前提なんですね。
休業給付を受けている段階では対象にならない。
しかも「現に介護を受けていること」が要件で、要介護状態にあるだけでは足りない、と。
……病院に入院してる人は? 看護師さんに介護してもらってるよね。
ましろさん、そこが核心。
病院・診療所に入院している間は支給されません。
介護老人保健施設、介護医療院、特別養護老人ホーム、障害者支援施設に入所している間も同じ。
施設で面倒みてもらってるなら、二重にはあげませんよってことか。
ふむふむ。
そういうこと。
支給額は常時介護と随時介護で上限が異なり、親族等が介護した場合には最低保障額もあります。
ただし金額は毎年度見直されるから、仕組みのほうを覚えて。
確認クイズ
葬祭料(葬祭給付)および介護(補償)等給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 介護(補償)等給付は、傷病(補償)等年金または障害(補償)等年金の受給権者であって、一定の重い障害により現に介護を受けている者に、月を単位として支給される。
- 介護(補償)等給付は、病院に入院している間も支給される。
- 葬祭料は、必ず労働者の遺族に対して支給される。
- 介護(補償)等給付は、障害等級第3級に該当する者にも当然に支給される。
こたえを見る
正解: 1. 介護(補償)等給付は、傷病(補償)等年金または障害(補償)等年金の受給権者であって、一定の重い障害により現に介護を受けている者に、月を単位として支給される。
正解は選択肢1。年金の受給権者であること、一定の重い障害(第1級のすべて、第2級のうち精神神経・胸腹部臓器の障害)に該当すること、現に介護を受けていることが要件で、月を単位として支給されます。選択肢2は誤りで、病院・診療所に入院している間は支給されません。選択肢3も誤りで、支給対象は「通常葬祭を行う者」であり、遺族に限られません。選択肢4も誤りで、第3級は介護(補償)等給付の対象外です。