働けない間の所得保障が休業(補償)等給付。待期3日、給付基礎日額の60%、そして特別支給金20%。数字が明確に問われる論点です。
休業(補償)等給付の支給要件は3つ。
①療養中であること、②労働することができないこと、③賃金を受けないこと。
この3つを同時に満たす日について支給されます。
ケガした日からすぐもらえるんだよね?
いいえ。
休業の第4日目からよ。
最初の3日間は待期期間といって、労災保険からは支給されません。
えーっ! なんで? 最初の3日がいちばん動けないのに!
……ジャスミンさん、そこは空白にならないんだよ。
業務災害なら、待期の3日間は事業主が労働基準法上の休業補償をする義務を負う。
平均賃金の60%だったはず。
つむぎさん、正確ね。
業務災害の待期3日は事業主の休業補償責任。
ただし通勤災害には、事業主にその義務はありません。
ここは重要な違いよ。
……通勤は会社の中の出来事じゃないから、会社に補償させるのは筋が違う、ってことなのかな。
その理解で十分。
さて、待期の3日間についてもう一つ。
健康保険の傷病手当金は連続3日の待期が必要だけれど、労災の待期は連続でなくてもいい。
通算で3日あれば足ります。
健保は連続、労災は通算……で、金額は? そこが一番気になる!
1日につき給付基礎日額の100分の60。
それに加えて、社会復帰促進等事業から休業特別支給金が100分の20支給されます。
合わせて80%相当ね。
8割……お給料が丸ごとなくなるわけじゃないんだね。
ちょっとほっとした。
ただし休業特別支給金は保険給付ではなく、社会復帰促進等事業として行われるもの。
「休業補償給付の額は給付基礎日額の80%」と書いてあったら誤り。
ここは引っかけどころよ。
最後に、一日のうち一部だけ働いた日。
給付基礎日額から実際に労働した部分に対して支払われる賃金を控除した額の60%が支給されます。
ゼロにはならないわ。
半分働いたら、残り半分ぶんを補ってくれるってことか。
よっしゃ、分かった気がする!
確認クイズ
休業(補償)等給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 休業(補償)等給付は、休業の初日から支給される。
- 休業(補償)等給付の額は1日につき給付基礎日額の100分の60であり、これとは別に休業特別支給金として100分の20が支給される。
- 労災保険の待期期間3日は、連続していなければならない。
- 通勤災害による待期期間中も、事業主は労働基準法上の休業補償を行う義務を負う。
こたえを見る
正解: 2. 休業(補償)等給付の額は1日につき給付基礎日額の100分の60であり、これとは別に休業特別支給金として100分の20が支給される。
正解は選択肢2。保険給付である休業(補償)等給付が給付基礎日額の60%、社会復帰促進等事業である休業特別支給金が20%で、合わせて80%相当となります。選択肢1は誤りで、待期3日を経た第4日目から支給されます。選択肢3も誤りで、労災の待期は通算3日で足り、連続である必要はありません(健康保険の傷病手当金は連続3日)。選択肢4も誤りで、事業主の休業補償義務は業務災害の場合であり、通勤災害にはありません。