手続をしてもすぐには基本手当は出ません。全員に課される「待期」と、離職理由によって加わる「給付制限」を区別しましょう。
ハローワークに行ったら、次の日から振り込まれるんでしょ?
…ジャスミンさん、世の中そんなに優しくないわ。
つむぎさんの言うとおり。
まず全員にかかるのが待期。
求職の申込みをした日以後、失業している日が通算して7日に満たない間は支給されないの。
離職日からではなく、離職後最初に求職の申込みをした日以後から数える。
しかも「失業している日が通算7日」だから、途中でアルバイトをした日は数えないわ。
待期は、離職理由を問わず全員に適用されるのですね。
倒産で解雇された人も。
そう、例外はない。
全員7日。
ここは絶対に落とせないわ。
じゃあ「給付制限」って別モノ?
別モノ。給付制限は待期が終わった後にさらに加わる壁よ。
対象は、正当な理由なく自己都合退職した人と、自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された人――重責解雇ね。
…倒産や会社都合の解雇の人には、この壁はないんだ。
自分の意思や落ち度で職を失った人にだけ課される。
条文上は「1か月以上3か月以内で公共職業安定所長の定める期間」。
この幅が法律の骨格よ。
実際に何か月になるかは、運用で決まるということですか。
ええ。
しかも自己都合離職の給付制限期間は、近年の改正で短縮される方向に見直されているの。
短期間に自己都合離職を繰り返す場合や重責解雇は3か月とされる一方、通常の自己都合はより短くなっているわ。
だから数字を丸暗記するより、「条文の幅は1か月以上3か月以内」「改正が続く論点」と押さえて、受験年度の最新資料で必ず確認して。
うぅ…改正されるやつ、いちばん怖い…
でも改正の「方向」を知っていれば怖くないわ。
もう一つ重要な救済があるの。
給付制限期間中でも、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受講する場合は給付制限が解除される。
…学ぼうとしてる人を、待たせない。
うん、すてきだと思うなぁ。
確認クイズ
待期および給付制限に関する記述として、正しいものはどれか。
- 待期は、正当な理由なく自己都合退職した者にのみ適用される
- 待期期間は、離職の日の翌日から起算して7日間である
- 給付制限期間中であっても、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受講する場合には、給付制限が解除される
- 倒産により離職した特定受給資格者には、待期も給付制限も適用されない
こたえを見る
正解: 3. 給付制限期間中であっても、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受講する場合には、給付制限が解除される
正解は選択肢3。給付制限期間中でも、指示された公共職業訓練等を受講する場合は制限が解除される。選択肢1は誤りで、待期は離職理由を問わず全員に適用。選択肢2も誤りで、離職日からではなく「求職の申込みをした日以後、失業している日が通算7日」。選択肢4も誤りで、特定受給資格者に給付制限はないが待期7日は適用される。