健康保険の所得保障の柱、傷病手当金。待期3日、支給額の3分の2、そして通算1年6か月。数字を正確に固めます。
ここは絶対に落とせないところ。傷病手当金は、健康保険で唯一といっていい本格的な所得保障よ。
支給要件から確認します。
まず、業務外の事由による療養のため労務に服することができないこと。
そう。
そして待期。
労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から支給される。
つまり4日目から。
短期の欠勤まで保険で見ると、制度が持たないの。
加えて重要な点——待期の3日は連続していなければならないわ。
……1日休んで、次の日出て、また休んで、じゃダメなんだ。
そのとおり。
飛び飛びでは待期が完成しない。
そしてもう1つ、待期の3日間には土日祝や有給休暇の日も含めて数えるの。
有給を取った日も待期に算入される。
……賃金を受けていても、待期の完成自体は妨げられないということですね。
そのとおり。
では額の計算へ。
1日あたりの額は、支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額の、30分の1に相当する額の——さらに3分の2。
12か月の平均、30で割って日額に直し、その3分の2。
この順序で覚えて。
3分の2ってことは、だいたい67%? 完全には補ってくれないんだ。
全額補償にすると、働くより休むほうが得になりかねません。
3分の2という水準には、そういう均衡の意味があるのだと思います。
そのとおりよ。
なお被保険者期間が12か月に満たない場合は、その被保険者の標準報酬月額の平均額と、保険者の全被保険者の平均標準報酬月額を基準に定めた額のうち、いずれか少ない額で計算するわ。
……いつまで、もらえるの?
支給を始めた日から通算して1年6か月。
ここは改正が入ったところで、以前は「支給を始めた日から1年6か月」——暦の上でカウントしていたの。
今は通算だから、途中で復職して働いた期間は消費されない。
がん治療などで復職と休職を繰り返す人を守るための改正よ。
通算! 働いた分は減らないんだ。
よっしゃ、これは覚えた!
確認クイズ
傷病手当金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 傷病手当金は、労務に服することができなくなった日から支給される。
- 待期の3日間は、必ずしも連続している必要はない。
- 傷病手当金の支給期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月である。
- 傷病手当金の額は、支給開始日以前の継続した12か月間の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の4分の3である。
こたえを見る
正解: 3. 傷病手当金の支給期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月である。
正しいのは選択肢3。傷病手当金の支給期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月である。選択肢1は誤りで、待期3日を経過した日(4日目)から支給される。選択肢2は誤りで、待期の3日間は連続していなければならない。選択肢4も誤りで、支給額は30分の1に相当する額の「3分の2」である。