被保険者の種類が違えば、求職者給付の形も変わります。一般被保険者以外の3種類が受ける給付を比較しましょう。
基本手当は一般被保険者の給付でした。
では他の3種類の被保険者は?
それぞれ専用の給付があるわ。
高年齢求職者給付金、特例一時金、日雇労働求職者給付金。
最大の特徴は、前の二つが一時金だということ。
えーっ! 毎月じゃなくて、ドカンと一回きり?
そう。高年齢求職者給付金は、算定基礎期間が1年以上なら基本手当日額の50日分、1年未満なら30日分。
受給要件は離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上よ。
50日分と30日分…基本手当より、ずいぶん少ないのぉ?
少なく見えるわね。
でも大きな利点があるの。老齢厚生年金との併給調整がない。
年金を受けながらこの給付金も受け取れるわ。
基本手当は年金と調整されるのに、こちらは調整されない。
そこが対比ポイントですね。
そのとおり。
次に特例一時金。
短期雇用特例被保険者――季節労働者ね――の一時金で、受給要件は高年齢と同じく1年間で6か月以上。
本則は基本手当日額の30日分だけど、附則で当分の間は40日分とされているの。
「本則30日・当分の間40日」の二段構えが狙われるわ。
そして受給期限は離職の日の翌日から起算して6か月。
基本手当の1年ではないのよ。
むむむ…本則と附則で数字が違うって、ややこしいなぁ。
季節労働は次のシーズンまでの短期間だから6か月。
理屈は通っていますね。
最後に日雇労働求職者給付金。
これだけ考え方がまるで違うの。
普通給付は、失業の日の属する月の前2月間に印紙保険料が通算26日分以上納付されていること。
支給日数は納付日数に応じて13日から17日よ。
うぅ…印紙? 保険料を切手みたいに貼るの?
そう、雇用保険印紙を日雇労働被保険者手帳に貼る。
日雇い特有の仕組みね。
特例給付もあって、継続する6か月間に各月11日分以上かつ通算78日分以上の納付があれば、60日分を限度に支給されるわ。
確認クイズ
一般被保険者以外の求職者給付に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 高年齢求職者給付金は、算定基礎期間が1年以上の場合、基本手当日額の50日分が一時金として支給される
- 特例一時金は、法律の本則では基本手当日額の30日分とされているが、当分の間は40日分とされている
- 特例一時金の受給期限は、離職の日の翌日から起算して1年である
- 日雇労働求職者給付金の普通給付は、失業の日の属する月の前2月間に印紙保険料が通算して26日分以上納付されていることが要件である
こたえを見る
正解: 3. 特例一時金の受給期限は、離職の日の翌日から起算して1年である
誤っているのは選択肢3。特例一時金の受給期限は離職の日の翌日から起算して6か月である。基本手当の受給期間(原則1年)と混同させる典型的な引っかけ。選択肢1・2・4は正しい。特に選択肢2の「本則30日分・当分の間40日分」の二段構えは頻出。