求職者給付は基本手当だけではありません。訓練を受ける人、寄宿する人、病気で職に就けない人。三つの付随給付を見ます。
一般被保険者の求職者給付には、基本手当のほかに技能習得手当、寄宿手当、傷病手当があるわ。
ぽわわ〜、三つも…ましろ、名前が似てて混ざりそう…
技能習得手当は、職業訓練を受ける人への手当ですね。
そう。
受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に、受講した日について支給される。
中身は受講手当と通所手当。
「授業料の応援」と「交通費の応援」ね。
自分で勝手に選んだスクールでもいいの?
だめよ。公共職業安定所長の指示が条件。
自主的な受講は別の制度――教育訓練給付の出番ね。
もう一つの寄宿手当は、訓練施設が遠くて、その者により生計を維持されている同居の親族と別居して寄宿する場合に支給されるわ。
…お家を離れて勉強しに行く人の、二重生活を支えるんだ。
そのとおり。
そして三つ目、傷病手当が今日のヤマよ。
求職の申込みをした後に病気やケガをして、引き続き15日以上職業に就けない期間について支給されるの。
マジで!? でもさっき、病気で働けない人は「失業」じゃないから基本手当は出ないって…
よく覚えていたわね。
まさにその穴を埋める給付なの。
労働の能力を欠くから基本手当は出ない。
だから傷病手当で代わりに支える。
日数のルールが大事よ。14日以内なら証明書による認定で基本手当、15日以上になると傷病手当に切り替わるわ。
「14日までは基本手当、15日からは傷病手当」という理解で合っていますか。
完璧。
しかも傷病手当の日額は基本手当の日額と同額で、支給日数も所定給付日数の残日数が限度。
総額が増えるわけではない、基本手当の「振替」なのよ。
…えへへ、そう考えるとスッキリするなぁ。
同じ財布の、名前が変わるだけ。
いい表現ね。
最後に注意点。待期期間中と給付制限期間中は傷病手当も支給されない。
健康保険の傷病手当金や労災の休業補償給付を受けられる場合も支給されないわ。
二重取りは許されないの。
確認クイズ
求職者給付に関する記述として、正しいものはどれか。
- 傷病手当は、求職の申込みをした後の疾病・負傷により引き続き15日以上職業に就くことができない場合に支給される
- 技能習得手当は、受給資格者が自ら選んだ民間のスクールを受講した場合にも支給される
- 傷病手当の日額は、基本手当の日額の100分の80に相当する額である
- 傷病手当は、給付制限期間中であっても支給される
こたえを見る
正解: 1. 傷病手当は、求職の申込みをした後の疾病・負傷により引き続き15日以上職業に就くことができない場合に支給される
正解は選択肢1。傷病手当は引き続き15日以上職業に就けない場合に支給され、14日以内なら証明書による認定で基本手当が支給される。選択肢2は誤りで、公共職業安定所長の指示が要件。選択肢3も誤りで、日額は基本手当と同額。選択肢4も誤りで、待期期間中・給付制限期間中は支給されない。