概算保険料の申告・納付と延納/年度更新

見込みで先払いし、あとで精算する。年度更新は6月1日から7月10日まで。延納は最大3期、10月1日以後に成立した事業は延納できません。

編集・検証: 社労士スタディ編集部 公式情報: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター 制作・検証方針

労働保険料は「まず見込みで前払い、あとで精算」という独特の仕組みです。その前払いにあたるのが概算保険料。年度更新と延納のルールを固めます。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

先生、労働保険料は年に一度まとめて納めるのですか。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
しかも先払い。概算保険料といって、その保険年度に支払う見込みの賃金総額に保険料率を乗じた額を、先に納めます。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

見込み!? まだ払ってない給料で計算するの? 当たるわけないじゃん。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

だから後で精算するの。
翌年度に確定保険料を計算して、多ければ返す、足りなければ追加で納める。
この2つを同時に行う手続を年度更新といいます。

雪村 ましろ(笑顔) 雪村 ましろ

……概算で払っておいて、あとで清算。
旅行の積立金みたいだね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

いい喩えね。年度更新の期間は、毎年6月1日から7月10日まで。
前年度の確定保険料の申告・納付と、当年度の概算保険料の申告・納付を、この期間に一緒に行います。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

6月1日から40日以内、と言い換えても同じですね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そのとおり。
保険年度の中途に保険関係が成立した場合は、成立の日から50日以内。
有期事業の場合は成立の日から20日以内です。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

継続は50日、有期は20日。
有期事業は短期で終わってしまうから期限も短い、と理屈で覚えれば混ざりませんね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

いい整理ね。
さて、まとめて払うのが大変な会社もあるでしょう。
だから延納、つまり分割納付が認められています。
最大3期。
第1期が4月1日から7月31日、第2期が8月1日から11月30日、第3期が12月1日から翌年3月31日。
納期限はそれぞれ7月10日、10月31日、翌年1月31日です。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

誰でも延納できるのですか。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

継続事業の場合、概算保険料の額が40万円以上であること。
ただし労災保険か雇用保険の一方のみが成立している事業なら20万円以上。
または労働保険事務組合に労働保険事務を委託していれば、金額を問わず延納でき、しかも納期限が延長されます。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

事務組合に頼めば金額関係なし! それはお得だね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
最後に一つ注意。
保険年度の中途に保険関係が成立した事業で、10月1日以後に成立したものは延納できません。
残り期間が短いからね。

確認クイズ

概算保険料および年度更新に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 継続事業の年度更新は、毎年6月1日から7月10日までの間に行う。
  2. 概算保険料は、保険年度の初日から20日以内に申告・納付しなければならない。
  3. 概算保険料の延納は、最大4期に分割することができる。
  4. 保険年度の中途において10月1日以後に保険関係が成立した事業も、概算保険料を延納することができる。
こたえを見る

正解: 1. 継続事業の年度更新は、毎年6月1日から7月10日までの間に行う。

正解は選択肢1。年度更新は毎年6月1日から7月10日まで(6月1日から40日以内)に、前年度の確定保険料と当年度の概算保険料をあわせて申告・納付します。選択肢2は誤りで、20日以内は有期事業の場合の期限です。選択肢3も誤りで、延納は最大3期です。選択肢4も誤りで、10月1日以後に保険関係が成立した事業は延納できません。

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