フレックスタイム制・1週間単位の非定型的変形労働時間制

清算期間の上限は3か月。1か月を超えると届出が必要になり、週平均50時間の縛りがかかります。

編集・検証: 社労士スタディ編集部 公式情報: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター 制作・検証方針

フレックスタイム制は「始業・終業の時刻を労働者が決める」制度。清算期間が1か月を超えるかどうかで、要件が大きく変わります。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

フレックスタイムって、好きな時間に来ていい制度なの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

32条の3、フレックスタイム制。
始業と終業の時刻を労働者の決定に委ねる制度よ。

戸倉 ジャスミン(笑顔) 戸倉 ジャスミン

よっしゃ、朝練のあとにゆっくり出社できるじゃん?

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

ジャスミンさん、それは社会人になってからの話だよ…。
先生、導入には何が必要ですか。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

2つセット。
まず就業規則その他これに準ずるもので「始業・終業の時刻を労働者の決定に委ねる」と定める。
そのうえで労使協定で、対象労働者の範囲、清算期間、清算期間における総労働時間、標準となる1日の労働時間などを定めるの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

清算期間の上限は3か月ですね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

改正で1か月から3か月に延びたところ。
そしてここが重要。
清算期間が1か月を超える場合は労使協定の届出が必要で、1か月以内なら届出は不要よ。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

ちょっと待って。
届出がいる・いらないの分かれ目が「1か月」なんだ?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
そして清算期間が1か月を超えるときは、もう一つ縛りがあるの。
全体で週平均40時間以内であることに加えて、1か月ごとに区分した各期間で週平均50時間以内に収めなければならない。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

最初の月に働きすぎるとダメ、ってことなのぉ?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そういうこと。
3か月分をまとめて1か月に詰め込むのを防ぐ仕組みね。
超えた分は、その月に割増賃金を支払う必要があるわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

コアタイムやフレキシブルタイムは、定める場合に労使協定に記載する。
必須ではないんですよね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
次が1週間単位の非定型的変形労働時間制、32条の5。
こちらは対象がぐっと狭いの。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

どんな職場が使えるの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

日ごとの業務に著しい繁閑の差が生じ、各日の労働時間を事前に特定することが困難な事業。
具体的には小売業、旅館、料理店、飲食店で、常時使用する労働者が30人未満のところよ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

労使協定で1週間の労働時間を40時間以下と定めれば、1日10時間まで労働させられる。
各日の労働時間は、少なくともその1週間が始まる前に書面で通知する、でしたね。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

「30人未満」「1日10時間」「事前に書面で通知」。
この3点セットで押さえて。

確認クイズ

フレックスタイム制に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 清算期間の上限は1か月である。
  2. 清算期間が1か月以内の場合であっても、労使協定を行政官庁に届け出なければならない。
  3. 清算期間が1か月を超える場合、清算期間を1か月ごとに区分した各期間について、週平均50時間を超えないようにしなければならない。
  4. フレックスタイム制を採用する場合、コアタイムを必ず設けなければならない。
こたえを見る

正解: 3. 清算期間が1か月を超える場合、清算期間を1か月ごとに区分した各期間について、週平均50時間を超えないようにしなければならない。

正解は選択肢3です。選択肢1は誤りで、清算期間の上限は3か月です。選択肢2も誤りで、届出が必要になるのは清算期間が1か月を超える場合であり、1か月以内なら届出は不要です。選択肢4も誤りで、コアタイムは設けなくても構いません。

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