安全衛生管理体制は「業種」と「常時使用する労働者数」の2軸で決まります。総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者の選任要件を整理します。
先生、安全衛生管理体制のところ、選任要件の数字がバラバラで頭に入りません。
整理の軸はありますか。
軸は2本。
「業種」と「常時使用する労働者数」よ。
まず総括安全衛生管理者から。
これは業種で3つに割れるわ。
林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業は常時100人以上。
製造業や電気・ガス・熱供給・水道・通信、各種商品卸売業・小売業、旅館業、ゴルフ場業などの中間グループは常時300人以上。
それ以外の業種は常時1,000人以上ね。
100・300・1000!? 差がありすぎない?
危険度の順よ。
屋外・現場系ほど少ない人数で選任が必要になる。
「危ないほど早く出てくる」と覚えて。
総括…って、どんな人がなるの?
資格は不要。
その事業場で事業の実施を統括管理する者、つまり工場長や支店長ね。
安全管理者や衛生管理者を指揮する立場よ。
次が安全管理者ですね。
安全管理者は、政令で定める業種 — 総括の100人・300人グループと重なる業種 — で常時50人以上。
業種限定がある点がポイント。
対して衛生管理者は業種を問わず、常時50人以上で必ず選任。
健康は業種に関係ないもの。
要は「安全は危ない業種だけ、衛生は全業種」ってこと?
きれいにまとまったわね。
衛生管理者は規模で人数も増えるわ。
50〜200人で1人、201〜500人で2人、501〜1,000人で3人…と段階的に。
人が増えたら、見る人も増やすんだね。
そう。
常時1,000人を超える事業場では、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任にしなければならない。
衛生管理者には、少なくとも毎週1回作業場を巡視する義務もあるわ。
選任の手続はどうなりますか。
ここは共通。
選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告。
この3点セットは絶対に落とせないわ。
14日以内、遅滞なく、労働基準監督署長! リズムで覚える!
確認クイズ
安全衛生管理体制に関する記述として、正しいものはどれか。
- 衛生管理者は、政令で定める業種において常時50人以上の労働者を使用する事業場でのみ選任すればよい。
- 総括安全衛生管理者は、衛生管理者免許を有する者のうちから選任しなければならない。
- 衛生管理者は、業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任しなければならない。
- 安全管理者・衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から30日以内に選任しなければならない。
こたえを見る
正解: 3. 衛生管理者は、業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任しなければならない。
衛生管理者は業種を問わず常時50人以上の事業場で選任義務があり、選択肢3が正解です。業種限定があるのは安全管理者のほうなので選択肢1は逆。選択肢2は誤りで、総括安全衛生管理者に資格要件はなく、その事業場で事業の実施を統括管理する者を充てます。選択肢4も誤りで、選任期限は事由発生の日から14日以内です。