国民年金法の締めくくり。処分に納得できないときの不服申立て、制度を支える国庫負担と積立金、そして脱退一時金です。
先生、もし年金を「支給しません」って言われたら、どうすればいいの?
泣き寝入りはしなくていいの。不服申立ての道があるわ。
資格や給付に関する処分に不服があるときは、社会保険審査官に審査請求する。
それでも納得できない場合は。
社会保険審査会に再審査請求ができるわ。
審査官が第一審、審査会が第二審——二審制ね。
審査官は地方厚生局に、審査会は厚生労働省に置かれるの。
保険料の徴収金に関する処分も、同じ二審制ですか。
そこが引っかけ。
徴収金に関する処分は、社会保険審査会に審査請求する一審制よ。
資格・給付は二審制、徴収金は一審制。
対で覚えて。
期限は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内。
そして取消しの訴えは、審査官の決定を経た後でなければ提起できないわ。
審査請求前置ね。
…ところで先生。
年金のお金って、保険料だけで足りているの?
そこが最後の論点。国庫負担よ。
基礎年金の給付に要する費用の2分の1は国が負担するの。
事務費は全額国庫負担ね。
使わなかった分は積立金として、年金積立金管理運用独立行政法人に寄託され、専ら被保険者の利益のために安全かつ効率的に運用されるわ。
最後にもう一つだけ! 外国から来て働いてた人が母国に帰ったら、払った保険料はどうなるの?
切実な問題ね。脱退一時金があるわ。
日本国籍を有しない人で、保険料納付済期間等が6か月以上あり、受給資格期間を満たしていない人が、日本国内に住所を有しなくなった日から2年以内に請求できるの。
計算の基礎となる月数の上限は60か月。
ここまでが国民年金法よ。
おつかれさま。
よっしゃ! 1周終わった! …次は厚生年金だよね?
うん。
基礎ができたから、2階も登れる気がする。
確認クイズ
不服申立て・脱退一時金に関する記述として正しいものはどれか。
- 保険料その他の徴収金に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に審査請求をすることができる。
- 脱退一時金は、日本国籍を有しない者であって、保険料納付済期間等が6か月以上ある者が、日本国内に住所を有しなくなった日から2年以内に請求することができる。
- 被保険者の資格に関する処分の取消しの訴えは、審査請求に対する決定を経ずに提起することができる。
- 基礎年金の給付に要する費用は、その3分の1を国庫が負担する。
こたえを見る
正解: 2. 脱退一時金は、日本国籍を有しない者であって、保険料納付済期間等が6か月以上ある者が、日本国内に住所を有しなくなった日から2年以内に請求することができる。
正解は選択肢2。脱退一時金の要件です(計算の基礎となる月数の上限は60か月)。選択肢1は徴収金に関する処分が社会保険審査会への審査請求(一審制)である点、選択肢3は審査請求前置が必要である点で誤り。選択肢4も誤りで、国庫負担は基礎年金給付費の2分の1です。