すべての給付に共通するルールをまとめて処理します。1人1年金の原則、未支給年金、マクロ経済スライド、偶数月払い、そして時効。
先生、老齢基礎年金と遺族基礎年金、両方もらうことってできるの?
いい入口ね。
原則はできないの。併給調整——支給事由が異なる2つ以上の年金は、原則としてどちらか一方を選択する。
これを1人1年金の原則と言うわ。
支給事由とは、老齢・障害・死亡の3つですね。
そう。
同じ支給事由の老齢基礎年金と老齢厚生年金なら、当然に一緒に受けられる。
1階と2階の関係だからね。
…でも、両方受けられる例外もあるの?
65歳以後には特別な組み合わせが認められているわ。
老齢基礎年金と遺族厚生年金、障害基礎年金と老齢厚生年金、障害基礎年金と遺族厚生年金。
この3組は併給できるの。
…受給権者が亡くなったとき、残っている年金は消えちゃうの?
消えないわ。未支給年金として、遺族が自己の名で請求できるの。
順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、その他3親等内の親族。
生計を同じくしていたことが必要よ。
年金額の改定はどうなりますか。
年金額は賃金や物価の変動に応じて毎年度改定されるわ。
そこにマクロ経済スライドが加わるの。
現役被保険者の減少率と平均余命の伸びを勘案したスライド調整率を差し引いて、年金額の伸びを抑える仕組みよ。
要は、増え方にブレーキをかけるってこと?
端的ね。
制度を長持ちさせるための調整弁よ。
支払いの実務も押さえて。
年金は毎年2月・4月・6月・8月・10月・12月の偶数月に、前月までの分を支払う。
支給期間は受給権が発生した月の翌月から、消滅した月まで。
翌月始まり・当月終わりよ。
…請求を忘れていたら、どうなっちゃうの?
時効の話ね。
年金給付を受ける権利は5年で時効消滅するわ。
ただし死亡一時金だけは2年。
ここは対で覚えて。
それと、年金を受ける権利は譲り渡しや差押えができないの。
受給権はしっかり保護されているのよ。
確認クイズ
国民年金の給付の通則に関する記述として正しいものはどれか。
- 年金は、毎年1月・3月・5月・7月・9月・11月の6期に支払われる。
- 年金の支給は、受給権が発生した月から開始し、受給権が消滅した月の前月で終了する。
- 65歳以後は、老齢基礎年金と遺族厚生年金を併せて受けることができる。
- 年金給付を受ける権利は、2年を経過したときに時効によって消滅する。
こたえを見る
正解: 3. 65歳以後は、老齢基礎年金と遺族厚生年金を併せて受けることができる。
正解は選択肢3。65歳以後は老齢基礎年金と遺族厚生年金の併給が認められます。選択肢1は誤りで、支払期月は偶数月です。選択肢2も誤りで、支給は受給権発生月の翌月から、消滅した月までです。選択肢4は誤りで、年金給付を受ける権利の時効は5年です(死亡一時金は2年)。