老齢基礎年金の受給資格期間(10年)と合算対象期間

10年という入場券。保険料納付済期間・免除期間・合算対象期間の3本立てと、カラ期間の正体を明らかにします。

編集・検証: 社労士スタディ編集部 公式情報: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター 制作・検証方針

老齢基礎年金をもらう「切符」に必要なのが受給資格期間10年。そこに算入される3種類の期間、特に合算対象期間の正体を明らかにします。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

ここから給付編。
老齢基礎年金を受け取るには、65歳に達したときに受給資格期間が10年以上あること。
これが大前提よ。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

10年! 意外と短いね。
もっと長いと思ってた。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

以前は25年でしたよね。
平成29年8月に10年へ短縮されたと聞きました。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

正確ね。
無年金者を減らすための改正よ。
ただし10年は「受け取れるようになる」だけ。
額は納めた分に応じるから、10年で満額になるわけではないわ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

…10年で切符は買えるけど、乗る座席の広さは別の話ってこと?

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

詩的だけれど正確よ。
その10年に算入されるのは3種類。保険料納付済期間、保険料免除期間、そして合算対象期間。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

3つ目は聞き慣れません。
合算対象期間とは何ですか。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

通称「カラ期間」。
受給資格期間には算入されるけれど、年金額には一切反映されない期間のこと。
過去の制度改正で、加入したくてもできなかった人や任意加入だった人を救うための調整弁ね。

代表例は、昭和61年3月以前に被用者年金加入者の配偶者で任意加入しなかった期間、平成3年3月以前に学生で任意加入しなかった期間、日本国籍を有する人の海外居住期間——いずれも20歳以上60歳未満の部分よ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

先生、第2号被保険者期間は全部が保険料納付済期間になるのですか。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そこ、最大の引っかけ。
保険料納付済期間になるのは20歳以上60歳未満の部分だけ。
18歳から働いていた人の20歳未満の期間や、60歳以後も働いた期間は、老齢基礎年金では合算対象期間になるの。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

えーっ! ちゃんと厚生年金を払ってたのに、カラ期間になっちゃうの?

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

基礎年金は20歳から60歳までの40年を器にした制度だからね。
その外側は基礎年金には乗らないの。
ただし厚生年金の側で経過的加算として手当てされるから、丸損にはならないわ。

雪村 ましろ(笑顔) 雪村 ましろ

…よかった。
捨てられちゃうのかと思った。

確認クイズ

老齢基礎年金の受給資格期間に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 受給資格期間は、保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が25年以上あることが必要である。
  2. 合算対象期間は、受給資格期間に算入されるとともに、老齢基礎年金の額にも反映される。
  3. 第2号被保険者としての期間のうち20歳未満の期間は、老齢基礎年金においては合算対象期間として扱われる。
  4. 保険料免除期間は、受給資格期間には算入されない。
こたえを見る

正解: 3. 第2号被保険者としての期間のうち20歳未満の期間は、老齢基礎年金においては合算対象期間として扱われる。

正解は選択肢3。第2号被保険者期間のうち20歳未満・60歳以後の部分は、老齢基礎年金では合算対象期間となります。選択肢1は誤りで、受給資格期間は10年であり、合算対象期間も算入されます。選択肢2も誤りで、合算対象期間は年金額には反映されません。選択肢4は誤りで、保険料免除期間は受給資格期間に算入されます。

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