家族療養費・入院時食事療養費・入院時生活療養費

被保険者に支給される家族療養費の給付割合と、療養の給付から切り出された食事・生活療養の趣旨を押さえます。

編集・検証: 社労士スタディ編集部 公式情報: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター 制作・検証方針

家族の医療費はどう給付されるのか。そして療養の給付から切り出された食事・生活療養の位置づけを確認します。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

先生、家族が病院に行くときも、窓口で3割払うよね。
あれって、何ていう給付なの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

家族療養費よ。
被扶養者が保険医療機関で療養を受けたとき、被保険者に対して支給される給付ね。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

被保険者に対して支給される——被扶養者本人に対してではない。
ここは条文上の建て付けとして重要ですね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そのとおり。
ただし実際には現物給付化されていて、窓口では自己負担分だけ払えばいい。
だから利用者は給付を受けている実感がないの。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

割合は本人と同じ?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

原則7割給付、つまり自己負担3割で同じ。
ただし年齢による違いがあるわ。
義務教育就学前は8割給付で自己負担2割。
70歳以上75歳未満も8割給付だけれど、現役並み所得者は7割よ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

被保険者本人の一部負担金と同じ構造ですね。
……給付割合で言うか、負担割合で言うかの違いだけ。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

いい着眼点。
問題文が「給付割合」で聞いてくるか「負担割合」で聞いてくるかで混乱しやすいから、両方で言えるようにしておいて。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

では入院の話へ。
前に触れたとおり、入院中の食事は療養の給付に含まれない。入院時食事療養費という別の給付になるの。

患者は食事療養標準負担額を負担して、残りが入院時食事療養費として給付される。
標準負担額は厚生労働大臣が定めていて、低所得者には軽減措置があるわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

では入院時生活療養費は何が違うのですか。
名前が似ていますが。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

対象者が違うの。
療養病床に入院する65歳以上の被保険者が対象よ。
給付の中身は食事だけでなく、温度・照明・給水といった療養環境——つまり生活そのものにかかる部分も含む。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

え、光熱費まで自己負担なの? ちょっと厳しくない?

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

……自宅で暮らしていれば、当然かかる費用ですから。
介護保険施設の入所者との公平を図る趣旨だと思います。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
その公平の発想が、この給付を切り出した理由。
丸暗記ではなく、この理屈で押さえて。

確認クイズ

家族療養費・入院時食事療養費・入院時生活療養費に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 家族療養費は、被扶養者本人に対して支給される。
  2. 入院時生活療養費は、療養病床に入院する65歳以上の被保険者について支給される。
  3. 義務教育就学前の被扶養者に係る家族療養費の給付割合は、7割である。
  4. 入院時食事療養費が支給される場合、患者は食事に係る費用を負担しない。
こたえを見る

正解: 2. 入院時生活療養費は、療養病床に入院する65歳以上の被保険者について支給される。

正しいのは選択肢2。入院時生活療養費は療養病床に入院する65歳以上の被保険者(特定長期入院被保険者)を対象とする。選択肢1は誤りで、家族療養費は被保険者に対して支給される。選択肢3は誤りで、義務教育就学前の給付割合は8割(自己負担2割)。選択肢4も誤りで、患者は食事療養標準負担額を負担する。

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