被保険者が亡くなったときの給付。埋葬料と埋葬費は名前が一字違いですが、支給対象者も金額の性格も違います。
今日は死亡に関する給付。
名前が一字違いの2つを、確実に区別してもらうわ。
埋葬料と埋葬費ですね。
……正直、字面ではほとんど区別がつきません。
だからこそ出題されるの。
まず埋葬料。
被保険者が死亡したとき、その者により生計を維持していた者であって埋葬を行うものに対して支給されるわ。
生計を維持していた人……つまり家族?
家族に限らないの。
生計維持関係があればいい。
同居の要件も、親族であることの要件もないわ。
額は政令で定める額よ。
……じゃあ、ひとり暮らしで、生計を維持してた人が誰もいなかったら? 誰も受け取れないの?
よく気づいたわね。
そこを埋めるのが埋葬費よ。
生計維持者がいないときは、実際に埋葬を行った者に支給される。
ただし性格が違うの。
埋葬料の金額の範囲内で、埋葬に要した費用に相当する金額——つまり実費の償還なの。
埋葬料は定額、埋葬費は上限つきの実費。
……そこが決定的な違いですね。
そのとおり。
埋葬費は、かかった費用が上限に満たなければ、かかった分しか出ない。
定額給付ではないの。
そのとおりです。
いれば埋葬料(定額)、いなければ埋葬を行った者に埋葬費(上限つき実費)。
判定の順序がそのまま答えになります。
被扶養者が亡くなったときは……どうなるの?
家族埋葬料が、被保険者に対して支給されるわ。
額は埋葬料と同額。
支給されるのは被保険者本人に対して、という点を落とさないで。
退職後に亡くなった場合はどうでしょうか。
資格喪失後の給付があるの。
3つの場合が定められていて、資格喪失後3か月以内に死亡したとき、傷病手当金・出産手当金の継続給付を受けている間に死亡したとき、そしてその継続給付を受けなくなった後3か月以内に死亡したとき。
「3か月」という数字が2回出てくるのが特徴よ。
確認クイズ
埋葬料および埋葬費に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 埋葬料は、被保険者の親族であって同居していた者に限り支給される。
- 埋葬費は、埋葬料の金額の範囲内で、埋葬に要した費用に相当する金額が支給される。
- 被扶養者が死亡した場合、埋葬を行った者に対して家族埋葬料が支給される。
- 被保険者が資格喪失後1か月以内に死亡した場合に限り、埋葬料が支給される。
こたえを見る
正解: 2. 埋葬費は、埋葬料の金額の範囲内で、埋葬に要した費用に相当する金額が支給される。
正しいのは選択肢2。埋葬費は、埋葬料の金額の範囲内で埋葬に要した費用に相当する額が支給される(上限つきの実費)。選択肢1は誤りで、埋葬料は生計維持関係があって埋葬を行う者に支給され、親族要件や同居要件はない。選択肢3は誤りで、家族埋葬料は被保険者に対して支給される。選択肢4も誤りで、資格喪失後の死亡に関する給付は3か月以内の死亡などが対象である。