出産費用を支える一時金。「出産」とは何日目からを指すのか、そして流産や死産でも支給されるのか。定義から詰めます。
今日は出産育児一時金。
被保険者が出産したときに支給される一時金ね。
先生、いくらもらえるの?
そこは政令で定められていて、改定されてきた経緯があるの。
だから金額を丸暗記するより、政令で定める額が支給されるという枠組みを押さえて。
試験直前に最新額を確認する、という付き合い方が正解よ。
むしろ問われるのは出産の定義のほう。
健康保険で「出産」というのは、妊娠85日以後の分娩を指すの。
85日!? なんでそんな半端な数字なの?
半端ではありません。
妊娠月数は1か月を28日として数えます。
3か月で84日ですから、85日目からがちょうど妊娠4か月目に入る日なのです。
……先生。
もし、赤ちゃんが無事に生まれなかったときは……?
……つらいことを聞くわね。
それでも、妊娠85日以後であれば、死産や流産の場合でも出産育児一時金は支給されるの。
出産という事実に伴う母体の負担と費用に着目した給付だから、結果を問わないの。
双子のときは? 2人分もらえる?
多胎の場合は胎児の数に応じて支給されるわ。
双子なら2人分ね。
被扶養者が出産した場合は、家族出産育児一時金ですね。
額は同じですか。
同額よ。
そして退職後の話も押さえて。
資格喪失後6か月以内に出産したときは、被保険者であった者に支給される。
ただし条件があって、資格喪失の日の前日まで引き続き1年以上被保険者であったことが必要よ。
1年以上の被保険者期間と、6か月以内の出産。
……継続給付とは別の、独立した仕組みなのですね。
そう。
なお支払方法には直接支払制度があって、保険者から医療機関へ直接支払われる。
窓口でまとまったお金を用意しなくて済む仕組みね。
確認クイズ
出産育児一時金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 出産育児一時金は、生産の場合にのみ支給され、死産の場合には支給されない。
- 健康保険にいう出産とは、妊娠4か月(85日)以後の分娩をいう。
- 被扶養者が出産した場合には、出産育児一時金は支給されない。
- 資格喪失後6か月以内に出産した場合、被保険者期間の長さを問わず出産育児一時金が支給される。
こたえを見る
正解: 2. 健康保険にいう出産とは、妊娠4か月(85日)以後の分娩をいう。
正しいのは選択肢2。健康保険にいう出産とは妊娠85日(妊娠4か月)以後の分娩をいう。選択肢1は誤りで、妊娠85日以後であれば死産・流産・人工妊娠中絶でも支給される。選択肢3は誤りで、被扶養者の出産には家族出産育児一時金が支給される。選択肢4も誤りで、資格喪失の日の前日まで引き続き1年以上被保険者であったことが必要である。