試験の一般常識では、法律だけでなく労務管理の用語も問われます。人事評価・賃金体系・雇用形態・メンタルヘルスの言葉を整理します。
今日は条文を離れて、労務管理の用語を整理するわ。
まず人事評価から。
評価って、テストの点数みたいなもの?
近いけれど、もっと多面的よ。人事考課には評価者が陥りやすいクセがあるの。
実際より甘くつける寛大化傾向、みんな真ん中に寄せる中心化傾向、一つの目立つ長所短所が全体の評価に影響するハロー効果——こういう用語が問われるわ。
先生、賃金体系の用語も整理したいです。
年功と成果、というのはよく聞きますが。
職能給は職務遂行能力に応じて決まる賃金、職務給は仕事の内容・価値に応じて決まる賃金、役割給は役割の大きさに応じて決まる賃金ね。
日本は職能給が長く主流だったけれど、職務給への関心が高まっているわ。
…働き方も、いろんな形があるよね。
そうね。
正社員のほかに、パート、契約社員、限定正社員——勤務地や職務、労働時間を限定した正社員ね——などがあるわ。
多様な雇用形態を理解することも一般常識の範囲よ。
テレワークって最近よく聞くけど、あれも用語?
ええ。テレワークは、情報通信技術を活用した場所や時間にとらわれない働き方の総称。
自宅で働く在宅勤務、施設を使うサテライトオフィス勤務、移動中などのモバイルワークに分かれるわ。
働く人の心の健康についても、対策が求められていますよね。
メンタルヘルスね。
厚生労働省の指針では4つのケアが柱よ。
労働者自身によるセルフケア、管理監督者によるラインによるケア、産業医など事業場内産業保健スタッフ等によるケア、そして事業場外資源によるケア。
この『4つのケア』はよく問われるわ。
…ストレスチェックっていうのも、これと関係あるの?
つながっているわ。
労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度ね。
常時50人以上の労働者を使用する事業場には、年1回のストレスチェックの実施が義務づけられている。
メンタル不調を未然に防ぐ一次予防が目的よ。
よっしゃ、用語はイメージで覚える! 甘い上司は寛大化、無難な上司は中心化、っと。
その覚え方、いいわね。
用語は具体的な場面と結びつけると忘れにくいわ。
確認クイズ
労務管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 厚生労働省の指針が示すメンタルヘルスケアの4つのケアとは、セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケアである。
- 職務給とは、労働者の職務遂行能力に応じて決定される賃金をいう。
- 人事考課において、実際よりも全体的に高く評価してしまう傾向を中心化傾向という。
- 在宅勤務、サテライトオフィス勤務、モバイルワークは、いずれもフレックスタイム制の一形態である。
こたえを見る
正解: 1. 厚生労働省の指針が示すメンタルヘルスケアの4つのケアとは、セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケアである。
正解は選択肢1です。メンタルヘルスケアはセルフケア・ラインによるケア・事業場内産業保健スタッフ等によるケア・事業場外資源によるケアの4つで構成されます。選択肢2は誤りで、職務遂行能力に応じて決まるのは職能給です。職務給は仕事の内容や価値に応じて決まります。選択肢3も誤り。全体的に高く評価してしまう傾向は寛大化傾向であり、中心化傾向は評価が中位に集中する傾向をいいます。選択肢4も誤りで、在宅勤務・サテライトオフィス勤務・モバイルワークはテレワークの類型であり、フレックスタイム制とは別の概念です。