高年齢者雇用安定法・障害者雇用促進法・職業安定法ほか

65歳までの雇用確保義務と70歳までの就業確保努力義務、障害者の法定雇用率と納付金制度、そして職業安定法・職業能力開発促進法をまとめて押さえます。

編集・検証: 社労士スタディ編集部 公式情報: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター 制作・検証方針

高齢者と障害者の雇用を支える2法に、職業安定法・職業能力開発促進法を加えて。65歳までの義務と70歳までの努力義務を切り分けます。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

今日は雇用を支える法律を4本まとめて。
まず高年齢者雇用安定法から。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

定年は60歳を下回ってはならない、というのが出発点ですよね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう、8条ね。
次が9条の高年齢者雇用確保措置。
65歳未満の定年を定めている事業主は、①定年の引上げ、②継続雇用制度の導入、③定年の定めの廃止——このいずれかで、希望者を65歳まで雇用しなければならない。
これは義務よ。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

65歳までは働けるってことか。
じゃあ70歳って話も聞くけど?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

いい流れね。
10条の2の高年齢者就業確保措置。
70歳までの就業機会の確保は、努力義務なの。
しかも創業支援や社会貢献事業への従事も選択肢に入る。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

65歳までが義務、70歳までが努力義務。
ここが対比の急所ですね。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

…障害のある人のほうは、どうなってるの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

障害者雇用促進法ね。
柱は法定雇用率。
事業主は、常時雇用する労働者に対して一定割合以上の障害者を雇用する義務を負う。
率は段階的に引き上げられてきたから、具体的な数字は断定せず『法定雇用率以上の雇用義務がある』と押さえて。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

納付金と調整金の仕組みもありますよね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

障害者雇用納付金制度よ。
法定雇用率を達成できない一定規模以上の事業主から納付金を徴収して、達成している事業主に調整金・報奨金を支給する。
罰金ではなく、雇用に伴う経済的負担を調整する仕組みね。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

…働きたい人と、仕事をつなぐ場所もあるの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

ましろさん、それが職業安定法の世界よ。
公共職業安定所——ハローワークね——による職業紹介、そして民間の職業紹介事業や労働者募集のルールを定めている。
求職者からは、原則として手数料を徴収してはならないのが大原則よ。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

最後の1本は?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

職業能力開発促進法ね。
事業主による計画的な職業能力開発の努力義務、キャリアコンサルティングの機会の確保、そして技能検定制度——働く人のスキルアップを国が後押しする法律よ。

確認クイズ

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 65歳未満の定年の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、定年の引上げ、継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止のいずれかの措置を講じなければならない。
  2. 事業主が定年を定める場合には、当該定年は65歳を下回ることができない。
  3. 70歳までの高年齢者就業確保措置を講ずることは、事業主の法的義務である。
  4. 継続雇用制度を導入する場合、事業主は雇用する高年齢者のうち希望者を選別し、一部の者に限って継続雇用することができる。
こたえを見る

正解: 1. 65歳未満の定年の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、定年の引上げ、継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止のいずれかの措置を講じなければならない。

正解は選択肢1です。65歳未満の定年を定める事業主は、定年の引上げ・継続雇用制度の導入・定年の廃止のいずれかの高年齢者雇用確保措置を講じる義務があります。選択肢2は誤りで、定年を定める場合に下回ることができないのは65歳ではなく60歳です。選択肢3も誤り。70歳までの高年齢者就業確保措置は努力義務です。選択肢4も誤りで、雇用確保措置としての継続雇用制度は、原則として希望者全員を対象としなければなりません。

香月リサ先生、雪村ましろがグラウンドでサッカー練習を楽しむ様子

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