有期労働契約の期間には上限があります。「原則」「5年の例外」「上限の適用がない場合」を混同しないことが得点源です。
先生! 契約期間って何年まで? 10年契約とかアリ?
ナシよ。
14条。
期間の定めのない契約を除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年を超える期間について労働契約を締結してはならない。
原則3年。
例外として5年になるケースがありますよね。
2つだけ。
1つ目は、専門的知識等であって高度のものを有する労働者が、その知識等を必要とする業務に就く場合。
2つ目は、満60歳以上の労働者。
要は「高度な専門家」か「60歳以上」の2つってこと?
そう。
そしてもう一つ、上限そのものがかからない場合がある。
「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」ね。
それって…大きな工事とか? 完成まで5年かかる、みたいな。
いい例。
終期が事業の完了で決まるものは、3年を超えても構わないの。
5年の例外とは別枠だと整理して。
先生、では原則3年の契約を結んだ労働者は、3年間辞められないのですか。
そこが附則137条。
一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、契約期間の初日から1年を経過した日以後は、申し出ればいつでも退職できるわ。
ただし、5年の例外に当たる人はこの保護の対象外。
うぅ…長い契約が許される人ほど、抜けにくいってこと?
交渉力があるから、と整理されているの。
そもそも長期契約を制限する趣旨は、5条の強制労働の禁止と同じ発想…人身拘束の防止ですね。
そこに結びつけられたら、14条は落とさないわ。
確認クイズ
有期労働契約の期間の上限に関する記述として誤っているものはどれか。
- 期間の定めのある労働契約は、原則として3年を超える期間について締結することができない。
- 満60歳以上の労働者との労働契約は、5年を上限とすることができる。
- 高度の専門的知識等を有する労働者がその知識等を必要とする業務に就く場合、5年を上限とすることができる。
- ダム建設のように一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約であっても、3年を超える期間を定めることはできない。
こたえを見る
正解: 4. ダム建設のように一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約であっても、3年を超える期間を定めることはできない。
誤りは選択肢4です。「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」は14条の上限規制の対象外であり、3年を超える期間を定めることができます。選択肢1から3は正しい記述です。