快適職場と健康保持増進/計画の届出・監督・安全衛生改善計画

努力義務のグループ、届出の30日前と14日前、改善計画は局長・特別改善計画は大臣。安衛法の総仕上げです。

編集・検証: 社労士スタディ編集部 公式情報: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター 制作・検証方針

安衛法の締めくくり。努力義務のグループ、届出の30日前と14日前、そして改善計画の指示権者を整理します。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

先生、安衛法もそろそろラスト? なんか最後にいろんなものが残ってる気がする…

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

よく耐えたわね。
最後は「努力義務のグループ」と「手続のグループ」に分けて片づけましょう。

まず努力義務。
事業者は、労働者に対する健康教育や健康相談など、健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的・計画的に講ずるよう努める。
労働者も、その措置を利用して健康の保持増進に努めるものとされているわ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

どっちも「努める」…お互いにがんばろうね、って感じだね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そのニュアンスでいいの。受動喫煙の防止も、事業場の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努める、という努力義務。

そして快適な職場環境の形成。
作業環境を快適な状態に維持管理する措置、作業方法の改善、疲労を回復するための施設・設備の設置整備など。
これも努力義務よ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

目的条文にあった「快適な職場環境の形成の促進」が、ここで具体化されるのですね。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

つながったわね。
最初と最後が呼応しているの。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

じゃあ、手続のほうは?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

計画の届出ね。
危険・有害な機械等のうち政令で定めるものを設置・移転し、または主要構造部分を変更しようとするときは、工事開始の日の30日前までに所轄労働基準監督署長へ届け出る。

建設業のうち特に大規模な仕事は、仕事開始の日の30日前までに厚生労働大臣へ。
建設業・土石採取業の一定の仕事は、仕事開始の日の14日前までに所轄労働基準監督署長へ届け出るわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

届出先は労働基準監督署長が基本で、特に大規模なものだけ厚生労働大臣。
日数は30日前と14日前…と整理できますね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

それで十分よ。
監督の場面では、労働基準監督官が事業場に立ち入り、質問や検査を行える。
労働者は法令違反の事実を労働基準監督署長等に申告でき、事業者は申告を理由とする解雇その他の不利益な取扱いをしてはならない。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

通報しても守ってもらえるんだ。
それは安心だね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

差し迫った危険があれば、労働基準監督署長等が作業の停止や建設物の使用停止を命ずることもできるわ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

最後の「改善計画」って…?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

安全衛生改善計画ね。
都道府県労働局長は、事業場の安全衛生の水準の向上を図る必要があると認めるとき、事業者に計画の作成を指示できる。

事業者は作成にあたり、過半数労働組合(ないときは過半数代表者)の意見を聴かなければならないの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

もっと重い場合の制度もありましたね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

特別安全衛生改善計画。
重大な労働災害を繰り返して発生させるおそれが大きいと認めるとき、厚生労働大臣が作成を指示する。
従わなければ勧告し、それでも従わなければ公表することができるわ。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

局長は「改善」、大臣は「特別」。
名前と偉さがそろってる!

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

覚え方としては上出来。
安衛法はこれで一周よ。
数字と主体を対比表にして、繰り返し確認してね。

確認クイズ

計画の届出および安全衛生改善計画に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 建設業に属する事業の仕事のうち特に大規模な仕事を行う事業者は、その計画を仕事開始の日の14日前までに所轄労働基準監督署長に届け出なければならない。
  2. 安全衛生改善計画の作成は、厚生労働大臣が事業者に対して指示する。
  3. 特別安全衛生改善計画の作成は、重大な労働災害を繰り返して発生させるおそれが大きいと認めるときに、厚生労働大臣が事業者に対して指示する。
  4. 事業者は、安全衛生改善計画を作成するに当たり、労働者側の意見を聴く必要はない。
こたえを見る

正解: 3. 特別安全衛生改善計画の作成は、重大な労働災害を繰り返して発生させるおそれが大きいと認めるときに、厚生労働大臣が事業者に対して指示する。

特別安全衛生改善計画は、重大な労働災害を繰り返して発生させるおそれが大きいと認められる場合に厚生労働大臣が作成を指示するもので、選択肢3が正解です。特に大規模な建設業の仕事は、仕事開始の日の30日前までに厚生労働大臣へ届け出るため選択肢1は誤り。安全衛生改善計画の指示権者は都道府県労働局長なので選択肢2は誤り。作成にあたっては過半数労働組合(ない場合は過半数代表者)の意見を聴かなければならないため選択肢4も誤りです。

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