保険料も給付額も、すべては標準報酬月額から始まります。等級の考え方と、毎年の定時決定の手順を押さえます。
保険料を計算するとき、給料を1円単位で扱うと事務が破綻するの。
だから幅を持たせて区切る。
それが標準報酬月額よ。
区切る……身長で言うとサイズS・M・Lみたいな?
近いわ。
健康保険では第1級から第50級まで、50段階の等級が設けられている。
厚生年金より等級の幅が広いのが特徴ね。
先生、そもそも報酬に含まれるものの定義を確認したいのですが。
労働者が労働の対償として受けるすべてのもの。
賃金・給料・手当・賞与、名称は問わない。
ただし2つ除外がある。
臨時に受けるもの、そして3か月を超える期間ごとに受けるもの。
……3か月を超えるごとに受けるもの、って、ボーナスのこと?
そのとおり。
年2回の賞与は3か月を超える間隔だから報酬から外れて、標準賞与額として別に扱われる。
逆に、毎月支給される通勤手当や住宅手当は報酬に入るわ。
ここは間違えやすいところ。
通勤手当が報酬に入る……実費弁償のようにも見えますが、対償と評価されるのですね。
ちょっと待って、年4回のボーナスは? 3か月ごとだと……超えてない!
そこに気づいたのは大きいわ。
年4回以上支給される賞与は「3か月を超える期間ごと」ではないから、報酬に含まれて標準報酬月額の計算に入るの。
うわ、罠だ〜。
でも自分で気づけた!
では定時決定。
毎年7月1日現在の被保険者について、4月・5月・6月に受けた報酬の総額を、その期間の月数で割って報酬月額を出すの。
このとき、報酬支払の基礎となった日数が17日未満の月は計算から除外する。
ここが最重要ポイント。
17日未満は除外。
……3か月とも17日未満だった場合はどうなりますか。
その場合は従前の標準報酬月額を用いるなど、別のルールで処理されるわ。
原則をまず固めて。
決定された標準報酬月額は、その年の9月1日から翌年8月31日まで適用される。
届出は7月10日まで。
この「9月から」と「7月10日」も暗記対象よ。
確認クイズ
標準報酬月額の定時決定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 定時決定は、毎年7月1日現在の被保険者について、1月から6月までの報酬に基づいて行われる。
- 定時決定において、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月は、算定の対象から除外される。
- 定時決定により決定された標準報酬月額は、その年の7月1日から翌年6月30日まで適用される。
- 年4回支給される賞与は、標準賞与額として取り扱われ、報酬には含まれない。
こたえを見る
正解: 2. 定時決定において、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月は、算定の対象から除外される。
正しいのは選択肢2。支払基礎日数が17日未満の月は定時決定の算定から除外される。選択肢1は誤りで、算定対象は4月・5月・6月の3か月。選択肢3は誤りで、適用期間はその年の9月1日から翌年8月31日まで。選択肢4も誤りで、年4回以上支給される賞与は報酬に含まれ、標準報酬月額の算定に算入される。